極彩色サナトリウム

此処はちぐはぐサナトリウム 灰色の花さえ極彩色に変わりましょう  くすんだの貴方の心さえ極彩色に彩りましょう ご来院の際はお足元にどうぞお気を付けて 

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『サンカーラ この世の断片をたぐり寄せて』

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久し振り過ぎる読書記録カテゴリの更新です!
以前Coccoさんの小説、『ポロメリア』から実に二年の月日が経って居ます。
病気やらお薬やらの所為で読書スランプに陥って仕舞って居たのが原因。
中々活字を追えませんでした。
・・・が!やっと速度は落ちましたが活字復活出来ました、わあい!!(泣)

そんな復活後第一冊は、やっぱり大好き、田口ランディさんの作品、『サンカーラ この世の断片をたぐり寄せて』。
初め、フィクション小説だと信じ込んで読み始めたのですが、どうやら此の作品、エッセイに限り無く近い私小説だったと云うことが発覚。
エッセイは何故かどうにもこうにも読まない主義なのですが、本当に田口ランディさんのだけは読めて仕舞う。
もっと彼女のことを知りたいと云う欲が湧き上がって来る。
なので此の作品も等しく、“知りたい欲”を掻き立てられ、休憩一時間で後は一気に読破致しました。
今日本や世界各国が抱えて居る問題。
東北地方太平洋沖地震から続く各地での災害、原発問題に原爆、死刑に自殺、病、水俣。
そして人が老い死にゆくと云うこと。
とても重いテーマです。
が、どれも眼を逸らしてはいけないし、此の国に住んで居る以上着いて回って来る問題です。
正直に申し上げますと、此の本を一冊読み切った処で、何ひとつ解決する筈も無ければ、解決策を見いだせる訳でも御座いません。
でもランディさんはとても正直に書かれました。
言葉は少し掻い摘んで書くので違いますが、「認めたくないけれど、此の非常事態に私はわくわくして居た」と。
「わくわく」、絶対アウトの不謹慎過ぎる禁止ワードです。
其れを敢えて書いて仕舞うランディさんの、自分の心に対する素直さ。
大きな出来事が起きて、てんやわんやの悲惨な大惨事の中でも、人は好奇心や知的好奇心をくすぐられ、「わくわく」して仕舞うものなのだなあと、衝撃的でしたが改めて思い知らされました。
又、ランディさんは何時もご自分に就いてお知りに為りたくて、ぐるぐるぐるぐると旅を続けていらっしゃる方なのだとも想いました。
自分を知る為に、日本の、世界の悲惨な事件の有った場所へ足を踏み入れる。
自分を知る為に、文章を書かれる。
総ては自分と云うものは何なのかを知る為に。
ううん、力量が足らなくて言葉にしたいことが言葉に為らないです、歯痒い。
でも、掻い摘んで書けば、私は此の本を読んでそんなことを感じました。
そして不思議なのが、ランディさんのご本と出会う時私はとても必然的に其のご本に引き寄せられて居る様に想います。
此の作品の中に出て来るワードも、何処か私の今の心境や現状に似通った部分が多くて。
私は今此の作品を読むべくして読んだ、と云う感じです。

決して軽いお話ではありません。
でも、ランディさん特有の重いものを重く書かれない文体と申しますか、そんな感じなので・・・あ、然も発売したのが去年の一月と、未だ新しい本なので、現代の抱える問題に少しだけでも耳を傾けてみたい、想いを巡らせてみたいと云う方にはお勧めです。
では長く為りましたが、此れにて終了!です。
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